ハクサイ(白菜)はアブラナ科アブラナ属の原産地が中国の野菜です。中国でカブとチンゲンサイの仲間との交配により、不結球のハクサイが誕生しました。日本には明治8年(1875年)の東京博覧会で、中国より山東白菜が出品されて伝わった比較的歴史の浅い野菜です。
ハクサイは水分が豊富で甘みがあり、15~20℃と冷涼な気候を好む冬を代表する野菜です。日本では鍋物や漬物などによく利用されます。早生種、中生種、晩生種と品種がありますが、早生種では種まきから60日ほどで収穫することができます。
ハクサイは95%以上が水分と栄養価はあまり高くはありませんが、体内から余分な塩分を排泄し、高血圧を予防する効果のあるカリウム、美容や風邪予防に効果があるビタミンC、食物繊維などを含んでいます。ハクサイのビタミンは水溶性のため、鍋やスープなどは汁ごと食べましょう。
ハクサイにはダイコンなどのアブラナ科の野菜に含まれている「イソチオシアネート」という成分が含まれています。イソチオシアネートは殺菌作用やガン予防に効果があるといわれています。
ハクサイ栽培早見表
ハクサイの発芽・生育適温・結球適温
ハクサイの発芽適温は20~25℃、生育適温は15~20℃、結球適温は15℃です。
ハクサイの種まき
ポットまきの場合は、9cmポットに4~5粒の種をまき、5mmほど覆土します。子葉が開いたら3本に間引き、本葉2枚の頃に1本に間引きます。本葉4~5枚になったら畑に植え付けます。
直まきの場合は、株間40cm、条間40cm間隔で深さ1cmほどのまき穴を作り、4~5粒の種をまき、5mmほど覆土します。ポットまきと同様のタイミングで間引きを行い、本葉4~5枚で1本に間引きます。
ハクサイの植え付け
ハクサイの植え付け(直まき)の2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施し、耕して畝を作ります。株間40cm、条間40cmで苗を植えつけます。
ハクサイの追肥・中耕
植え付けから10~14日後に、1回目の追肥を行い、株周りに化成肥料を施します。その後は2週間におきに追肥と中耕作業を行います。
ハクサイの収穫
ハクサイの収穫は早生種で種まきから約60日ほどで収穫することができます。結球したハクサイの頭を押さえて、かたくしまっていれば収穫のタイミングです。ハクサイの球を斜めに倒し、外葉との隙間に包丁を入れ、芯を切って収穫しましょう。
冬場を越す場合はハクサイの外葉で結球を包み、上の部分をヒモで縛っておきましょう。ヒモで縛ることにより、冬場の寒さに耐えられ、遅い時期まで畑に置いておくことができます。
ハクサイの連作障害
ハクサイは連作障害を起しやすいため、2~3年以上アブラナ科の野菜を栽培していない場所を選んで育てましょう。
ハクサイ栽培のポイント
●ハクサイは乾燥に弱いため、土が乾いたら水やりを行いましょう。また湿らせすぎても軟腐病(株が腐る病気)などの原因となりますので、畝の水はけをよくしておきましょう。
●冬場の畑に置いておく場合は、霜にやられないようにハクサイの外葉で球を包み、上部をヒモ縛っておきましょう。