タマネギはヒガンバナ科(ユリ科)ネギ属の野菜です。タマネギの原産地は中央アジアだと推定されおり、古代エジプトでピラミッドを建設する労働者達に配給されていた非常に長い歴史を持つ野菜です。日本には江戸時代に観賞用として長崎に伝わり、食用としては明治4年に札幌で栽培が始まりました。
タマネギは生で食べると辛味があり、炒めたり加熱することにより甘くなり、サラダやマリネ、カレー、煮物、炒め物、揚げ物など様々な料理の食材として利用されます。また貯蔵性も高く、中生種や晩生種をしっかり乾燥させて、風通しの良い日陰で保存すれば半年以上は保存することができます。
タマネギには血液をサラサラにし、動脈硬化、脳梗塞、糖尿病などの予防や血圧を下げる効果がある硫化アリルが含まれています。またタマネギにはポリフェノールの一種であるケルセチンが含まれています。ケルセチンには抗酸化作用があり、活性酸素を取り除き老化防止などの効果があります。
タマネギ栽培早見表
タマネギの発芽・生育適温
タマネギの発芽適温は15~20℃、生育適温は15~20℃です
タマネギの種まき・育苗
タマネギの種まき(苗作り)は早生種が9月初旬に、中生種と晩生種は9月中旬以降に畑の空いている場所で行います。タマネギの種まきは条間15cm~20cmで浅くまき溝をつけ、1cm~2cmの間隔で条まきします。種をまいたら軽く覆土し水を与えます。
発芽後は株間が3~4cmになるように間引きましょう。苗の草丈が20~25cm、茎の太さが5~8mmに育ったら畑に植え替えます。またタマネギの苗は時期になるとホームセンターなどでも50本~100本単位のセットで販売していますので、種から育てるのが面倒な場合はタマネギの苗を購入するのも良いでしょう。
タマネギの植え付け
タマネギの植え付け2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施して幅約60~75cm、高さ約10cm程度の畝を作ります。タマネギの苗は株間12~15cm、条間20cmで根の白い部分が半分ほど埋まるくらいの浅植えで植え付けます。植え付け後はたっぷり水を与えましょう。
タマネギの追肥
タマネギの追肥は1回目は苗の植え付け1か月後に化成肥料を株間に施します。同様に2回目の追肥を2月下旬頃に行います。
タマネギの収穫
タマネギの収穫は5月~6月頃の晴天が続く日に行います。タマネギの葉が倒れてきた頃が収穫の目安となりますので、引き抜いて収穫しましょう。
タマネギの保存方法
収穫したタマネギはそのまま畑に並べて3日間ほど乾燥させましょう。その後はタマネギを数個ずつヒモなどで葉の下のほうの部分を縛り、風通しの良い日陰に吊るして保存しましょう。
タマネギの生育トラブル
収穫したタマネギが分球しているものがありませんか?タマネギの分球の主な原因は育ち過ぎた苗を植え付けていることです。大きすぎず適切なサイズの苗を植えましょう。
タマネギ栽培のポイント
●タマネギの種まき・植え付けのタイミングを適切な時期に行いましょう。
●タマネギの品種によって種をまく時期や植えつける時期が変わってきますので注意しましょう。