甘長トウガラシ(伏見甘長トウガラシ)はナス科トウガラシ属の野菜です。伏見甘長トウガラシは江戸時代の初期から栽培されている京都の伝統野菜で、実の長さは10~15cmになります。
一般的なトウガラシとは違い辛味は全くなく、肉質も柔らかで、炒め物、天ぷら、焼き物、煮物などの料理にして食べることができます。また収穫できる期間も長く、沢山の実を収穫できます。
甘長トウガラシは体内でビタミンAに変換され、抗酸化作用、免疫力アップ、がん予防などに効果があるβカロテン、美容や風邪予防に効果があるビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウムを多く含み、疲労回復効果のあるビタミンB1、ビタミンB2なども含んでいます。
甘長トウガラシ栽培早見表
甘長トウガラシの発芽・生育適温
甘長トウガラシの発芽適温は20~30℃、生育適温は25~30℃です。
甘長トウガラシの種まき
甘長トウガラシの種は2月中旬~3月頃からビニール温室などで保温して育苗します。種はセルトレイまきや箱まきにし、発芽して本葉が2枚程になったら12cmのポットに移し替えます。本葉が5~7枚になった頃、畑に定植しましょう。
甘長トウガラシを種から育てる場合は植え付けまでに2か月程と長期間の育苗期間が必要です。
甘長トウガラシの植え付け
甘長トウガラシの植え付けは4月下旬頃から行えます。植え付け2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施して畝を作ります。株間50~60cmで甘長トウガラシの苗を植え付け、支柱を立てます。
甘長トウガラシの整枝
甘長トウガラシは主枝の1番花の下から出るわき芽2~3本を残して、それより下に出ているわき芽は全て取り、主枝と合わせて3~4本仕立てにします。
甘長トウガラシの収穫
甘長トウガラシの実の長さが10~15cmになったら収穫します。株を疲れさせないよう早採りを心がけましょう。
甘長トウガラシの追肥
甘長トウガラシの追肥は実の収穫が始まったら、2週間に1回程度の間隔で株周りに化成肥料を施しましょう。
甘長トウガラシの連作障害
甘長トウガラシには連作障害があります。ナス科の野菜を3年以上栽培していない畑を選んで育てましょう。
甘長トウガラシ栽培のポイント
●乾燥に弱いので水やりをしっかり行います。敷きワラなどで乾燥を防ぎましょう。
●整枝を行い株を3~4本仕立てにしましょう。