ニラ(韮)はヒガンバナ科ネギ属の3000年以上の歴史を持つ東アジアが原産地の野菜です。日本には中国より弥生時代に伝わったとされ、古事記にも記述のある野菜です。
クセのある味と香りで、ギョウザの具、鍋料理、ニラレバやニラ玉などの炒め物など様々な料理に活用できます。
ニラは多年草の野菜ですので、一度植えれば5年は同じ場所で収穫でき、年に4~6回ほど収穫することができます。また株分けして増やすこともできます。
ニラには体内でビタミンAへと変換され、がん予防、抵抗力を上げるなどの効果があるβカロテン、抗酸化作用のあるビタミンE、ビタミンC、食物繊維を多く含んでいます。ほかにもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンK、葉酸などの栄養素を含んでいます
ニラにはニンニクなどにも含まれているにおいのもとで硫化アリルの一種の「アリシン」が含まれています。アリシンはビタミンB1の吸収を助ける作用があり、滋養強壮、疲労回復効果や血行促進効果、免疫力を高めるがん予防の効果があると言われています。
ニラ栽培早見表
ニラの発芽・生育適温
ニラの発芽適温は15~20℃、生育適温は15~25℃です。
ニラの種まき
ニラの種まきは地面に深さ1cm程のまき溝を10cm間隔でつけ、種をスジまきします。種をまいたら軽く覆土して押さえます。発芽まで水を切らさないように注意しましょう。発芽後は2cm間隔になるように間引き、草丈が20~25cm(種まき後約80日)になったら苗を植え替えます。
ニラの植え付け
ニラの植え付け2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施して畝を作ります。株間20~25cm、条間30cmで苗を深さ5cm程で一箇所に2~3本ずつ植え付けます。
ニラの土寄せ
ニラの苗を定植して1か月ほど経ったら株元に土寄せを行います。ニラの葉が分岐している場所(成長点)より下まで土寄せします。
ニラの収穫と追肥
ニラの収穫は種まき後の1年目は収穫せず、2年目から行います。ニラの葉の長さが20cm以上に育ったら株元を3cmほど残してハサミで切り取って収穫します。ニラは年に4~5回ほど収穫することができます。収穫した後は株元に化成肥料を少量施しましょう。
ニラの株分け
ニラの株分けは3年目以降の4月か9月頃に行います。株の根を傷つけないように掘り上げたら、苗の植え付け時と同じように一箇所に2~3本ずつにして植えつけましょう。
ニラ栽培のポイント
●夏場にトウ立ちして出てきた花蕾は株疲れ防止のために摘みとりましょう。
●株元への土寄せをしっかりと行いましょう。
●ニラの葉を収穫した後はお礼肥を与えましょう。