ニンジンについて
ニンジン(人参)はセリ科ニンジン属のアフガニスタンが原産地の野菜です。アフガニスタンより西方へ伝わり改良された西洋系、東方へと伝わり改良された東洋系に品種が別れており、日本へは16世紀頃に東洋系のニンジンが渡来し、 明治時代に入ってから西洋系のニンジンが日本へ伝わりました。
現在の日本で一般的に食べられているニンジンは西洋系の品種で、きれいなオレンジ色をしており、甘味が強く、カレーやシチューなどの煮込み料理に欠かすことのできない野菜です。
ニンジンの栄養素
ニンジンはβカロテンを多く含んでいます。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、抗酸化作用、免疫力アップ、がん予防などの効果があります。ニンジンのβカロテンは皮の近くに多く含まれており、油に溶けやすい性質をしています。ニンジンを調理する時は皮をむかないか、できるだけ薄くむき、油と一緒に炒めて食べると効率良くβカロテンを摂取することができます。
また東洋系の品種である赤色をした金時人参(京人参)などにはリコピンが含まれています。リコピンは強い抗酸化作用を持ち、美容効果や糖尿病予防、動脈硬化予防、老化防止などの効果があります。
ニンジン栽培早見表
ニンジンの発芽・生育適温
ニンジンの発芽適温は15~25℃、生育適温は15~20℃です。
ニンジンの種まき
ニンジンの種まきの2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施し耕して、畝を作ります。条間20cmでまき溝を作り、スジまきにして薄めに覆土します。ニンジンの種は発芽率が低いため、スジまきにする時に多めに種をまくと良いでしょう。また発芽するまで水を切らさないように毎日水やりを行い、不織布などをかけ土を乾燥させないようにしましょう。発芽までには7~10日ほどの日数を必要とします。
ニンジンの間引き・追肥・土寄せ
ニンジンが発芽し、本葉2枚の頃に1回目の間引きを行います。株間が1cmほどになるように間引き、雑草にニンジンがやられないように除草もしておきましょう。2回目の間引きは本葉5枚の頃に行い、株間が6~10cmになるように間引きましょう。
1回目と2回目の間引きにあわせて株周りに化成肥料を追肥しましょう。ニンジンの肩の部分が地上に出てきたら、緑化を防ぐためニンジンの肩が隠れるように土寄せをします。
ニンジンの収穫
ニンジンは種をまいてから100~130日で収穫ができます。株元を持って引き抜いて収穫しましょう。
ニンジンの連作障害
ニンジンは連作障害が出にくいため、同じ場所で連作することができます。
ニンジン栽培のポイント
栽培のポイント
●しっかりと耕し、塊の土をほぐしてから畝を作りましょう。
●ニンジンの種は発芽率が低いので、種を多くまき、発芽まで土を湿らせ乾燥させないようにしましょう。
●適切なタイミングで間引きをし、株間を広げましょう。