ゴボウについて
ゴボウ(牛蒡)はキク科ゴボウ属のユーラシア大陸北部が原産地の野菜です。ゴボウの根を食用として食べるのは日本とアジアの一部の国だけです。欧米ではバードック(Burdock)と呼ばれ、薬用ハーブとして利用されています。
ゴボウは繊維質で食感が良く、土のような香り特長で、煮物、汁物、きんぴらごぼう、天ぷらなど様々な日本料理に欠かすことのできない野菜です。
ゴボウには長さ70~100cmにもなる長根種と、30~50cmになる短根種があります。滝野川ゴボウなどの長根種では種まきから収穫まで150~180日ほど、ミニゴボウなどの短根種では種まきから収穫まで80~100日ほどかかります。ゴボウを家庭菜園で作る場合は、栽培期間が短く収穫もしやすい短根種をおすすめします。
ゴボウの栄養素と食物繊維
ゴボウには食物繊維が豊富に含まれており、ほかにもカリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含んでいます。ゴボウに含まれている食物繊維は、イヌリンという水溶性食物繊維とヘミセルロース、リグニンなどの不溶性食物繊維の両方をバランス良く含んでいます。
水溶性食物繊維のイヌリンには血糖値の上昇を抑える効果、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果などがあり、不溶性食物繊維のリグニンには腸内の残留物などを吸着して排泄する働きがあり、便秘や大腸ガン予防などに効果があります。
ゴボウに多く含まれるアルギニン
ゴボウはアミノ酸を豊富に含んでおり、特にアミノ酸の一種のアルギニンを多く含んでいます。アルギニンには滋養強壮や疲労回復効果があります。
ゴボウ栽培早見表
ゴボウの発芽・生育適温
ゴボウの発芽適温は20~25℃、生育適温は20~25℃です。
ゴボウの種まき
ゴボウの種まきの2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施し深く耕して、高畝を作ります。株間10cmで深さ1cmくらいの穴を作り、1箇所に3~5粒の種を点まきにして、薄めに覆土し、軽く押さえます。発芽するまで土を乾かせないよう、しっかりと水やりをしましょう。
ゴボウの間引き・土寄せ・追肥
1回目は本葉1枚の時に2本に間引き、2回目は本葉3~4枚の時に1本に間引きます。1回目の間引き後に株元に軽く土寄せします。2回目の間引き後には、株周りに化成肥料を追肥し、株元に軽く土寄せを行います。本葉6~8枚頃に再び化成肥料を追肥し、土寄せを行います。
ゴボウの収穫
ミニゴボウなどの短根種では種まき後約80日ほどから、長根種では種まき後約150日ほどから収穫が可能になります。また根の直径が1cmほどになった頃から、若ゴボウとして収穫することができます。ゴボウを収穫する時は茎を10~15cm残して葉を切り取り、ゴボウの側面をスコップで深く丁寧に掘ってから、引き抜いて収穫しましょう。
ゴボウの連作障害
ゴボウは連作障害が起こりやすいので、ゴボウを3~4年以上栽培していない場所を選んで育てましょう
ゴボウ栽培のポイント
栽培のポイント
●発芽まで土を乾かせないようにしましょう
●ゴボウは根の直径1cmほどになれば、若ゴボウとして収穫できます。
●収穫する時はゴボウを切らないように、スコップで側面を丁寧に掘ってから収穫しましょう