サトイモ栽培早見表
サトイモの種類
サトイモには子イモと孫イモを食べる子芋専用種、親イモと子イモを食べる親子兼用種、親イモを食べる親芋専用種と様々な種類があります。
・土垂
土垂(どだれ)は煮物などに使われるサトイモの一般的な品種です。ぬめりが多く、肉質はやわらかく煮物に最適です。子芋専用種です。
・石川早生
石川早生(いしかわわせ)は土垂よりも小さなサイズの早生種で、8月~9月頃から収穫されるサトイモです。主に煮物や皮がついたまま蒸して食べる「きぬかつぎ」などに利用します。子芋専用種です。
・セレベス(赤芽大吉)
セレベス(赤芽大吉)はインドネシアのセレベス島(現スラウェシ島)から伝わった芽の部分が赤いサトイモです。芋の収穫量が多く、ぬめりが少なくホクホクとした食感が特長です。親子兼用種です。
・八つ頭
八つ頭(やつがしら)は親イモと子イモが一体になった塊のサトイモです。風味が良くホクホクした食感で、おせち料理にも使われるサトイモです。親子兼用種です。
・海老芋(唐芋)
海老芋(えびいも)は唐芋(とうのいも)というサトイモの品種を何回も土寄せをして栽培したものです。海老のように曲がった形をしたサトイモです。親子兼用種です。
・タケノコ芋(京いも)
タケノコ芋(京いも)は親イモを食べるサトイモです。タケノコのように地上に頭を出し、長さは20~60cmほどにもなります。煮崩れがしにくいので、煮物にするのに最適です。親芋専用種です。
サトイモの発芽・生育適温
サトイモの発芽適温は20~30℃、生育適温は25~30℃です。
サトイモの植え付け
サトイモの発芽適温は20~30℃と高いので気温が十分に上がった4月中旬以降に行います。植え付け2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施して畝を作ります。
深さ10cmほどの穴を作り、サトイモの芽の方を上に向けて植え付けて覆土します。植え付けの株間は40cmほどあけます。サトイモは植え付けから発芽するまで3週間から1か月ほどと、かなりの日数が必要になります。
サトイモの土寄せ・追肥
サトイモ栽培で土寄せは重要な作業です。土寄せをしっかりすることで芋が大きく育ちます。5月下旬~6月頃に1回目の土寄せ、7月上旬に2回目の土寄せ、8月に3回目の土寄せをしっかりと行います。
土寄せとあわせて株間に化成肥料を追肥します。3回目の土寄せを行った後は乾燥防止のために敷きワラをしておくと良いです。
サトイモの収穫
サトイモの収穫は早生種で9月中旬~下旬頃、他の種類は10月下旬~11月頃から収穫します。霜にあたると芋が傷んでしまうので霜が降りる前に収穫してしまいましょう。収穫は地上部の茎を切り取ってから、スコップを使って芋を傷つけないように周りから丁寧に掘り起こしましょう。
サトイモの保存方法
収穫をしたサトイモをすぐに使わない場合は、根を落とし土がついたまま新聞紙に包み、ダンボールなどに入れて保存します。
冷凍保存をする場合はサトイモの皮をむき、生のままチャック付き袋に入れて冷凍庫で保存します。使用する時は冷凍した状態のまま茹でたり、煮物の材料として使えます。冷凍保存で1か月程度持ちます。
サトイモの連作障害
サトイモは連作障害の影響が出やすいので、3年以上サトイモを植えていない畑を選んで栽培しましょう。