シソ(紫蘇・大葉)はシソ科シソ属の中国が原産地の野菜です。露地栽培やプランター栽培で手軽に栽培することができます。シソは葉を収穫するほかに芽ジソ、穂ジソ、実ジソなどの収穫も楽しむことができます 。
シソには緑色の葉の青ジソや、赤色の葉の赤ジソ、葉が縮れているちりめんジソなどの種類があります。大葉と呼ばれているものは青ジソの葉のことです。青ジソ(大葉)は刺身のツマや薬味、天ぷら、サラダの材料などに利用でき、赤ジソは梅干作りのほかに紫蘇ジュースなどに利用できます。
シソは日本でも古くからの歴史を持っており、縄文時代の遺跡からシソの種が出土し、平安時代には栽培されていた記録もあります。また紫蘇という名の由来については中国で若者が蟹による食中毒で死にかけていた時に、名医が紫の薬草を煎じて薬を作り、蘇らせたという話からきています。
シソは野菜の中でも上位クラスの量のβカロテンを含んでいます。βカロテンは体内でビタミンAへと変換されるほか、美容効果、がん予防、抵抗力を上げるなどの作用もあります。ほかにもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、カリシウムなどを含んでいます。
シソには「ペリルアルデヒド」という香りの成分が含まれています。ペリルアルデヒドには食欲増進や抗菌作用があり、刺身のつまとしても最適です。
シソ栽培早見表
シソの発芽・生育適温
シソの発芽適温は20~25℃、生育適温は20~30℃です。
シソの種まき
シソの種まきは気温が十分に暖かくなってきた4月下旬頃から行います。畑に直まきする場合は20~25cmの株間で4~5粒ずつ種をまいて覆土し、本葉2~3枚で1本立ちにします。ポットまきの場合は9cmポットに4~5粒ずつ種をまき覆土し、本葉2~3枚で1本立ちにします。本葉が4枚程までに育ったら畑に植え付けます。
シソの植え付け
シソの植え付け2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施して畝を作ります。株間20~25cmでシソを植えつけます。
シソの摘心
シソの高さが25~30cmくらいになったら茎の先端をハサミで摘み取り摘心しましょう。摘心を行うことでわき芽が出てきて葉の収穫量が多くなります。
シソの収穫
青ジソは本葉が20枚程になったら必要な量だけ柔らかい葉を選んでハサミで切って収穫します。梅干に使うための赤ジソは株ごと引き抜いて収穫しても良いです。
シソは発芽して本葉が2枚程の時に収穫する芽ジソ、シソの穂先の花が3分の1程開いた時に花穂を収穫する穂ジソ、花穂が咲き終わった後に硬くなり過ぎる前の未熟果実を収穫する実ジソ(シソの実)など色々な収穫を楽しむことができます。芽ジソや穂ジソは薬味や刺身のつまとして、実ジソは佃煮などにして美味しく食べれます。
シソの追肥
シソの追肥は葉の収穫を始めたら、2~3週間に1回程度の間隔で株周りに化成肥料を施しましょう。
シソの連作障害
シソは連作障害が起きにくいので同じ畑で連作することができます。
シソ栽培のポイント
●シソは乾燥に弱いので水を切らさないようにしましょう。
●摘心を行って葉の収穫量を増やしましょう。