シュンギク(春菊)はキク科シュンギク属の地中海沿岸が原産地の野菜です。食用として栽培しているのは、日本や中国など東アジアの一部地域に限られています。
シュンギクは独特の香りが特長で、鍋物などによく利用される野菜です。シュンギクの種類には葉が大きく切れ込みが浅い大葉種、中葉で切れ込みがやや深い中葉種、葉が小さく切れ込みが深い小葉種があります。
日本で最も栽培されているのは中葉種のシュンギクで、摘み取って収穫する株立ち型と、株ごと収穫する株張り型があります。
シュンギクには体内でビタミンAに変換され、抗酸化作用、免疫力アップ、がん予防などに効果があるβカロテン、血液凝固や骨の形成を促す働きがあるビタミンK、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルが豊富に含まれています。ほかにもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなども含んでいます。
シュンギク栽培早見表
シュンギクの発芽・生育適温
シュンギクの発芽適温は15~20℃、生育適温は15~20℃です。
シュンギクの種まき
シュンギクの種まきの2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施し、耕して畝を作ります。条間15~20cmで深さ1cmのまき溝をつけ、種をスジまきにします。
シュンギクの種子は好光性のため、覆土は薄くします。種まき後はしっかり水を与えましょう。種まきから4~7日ほどで発芽します。シュンギクの種は発芽率が低いので、種を多めにまくと良いでしょう。
シュンギクの間引き・追肥
1回目の間引きは本葉1~2枚の頃、株間が3cmになるように間引きます。2回目の間引きは本葉5~6枚の頃に株間が5~6cmになるように間引きます。2回目の間引きとあわせて化成肥料を株周りに追肥します。
その後もシュンギクの成長にあわせて間引き・追肥を行い、最終的な株間が15cmになるように間引きましょう。
シュンギクの収穫
株張り型のシュンギクは、草丈が20cmほどになったら株ごと引き抜いて収穫します。株立ち型のシュンギクは、草丈が25cmほどになったら地際4~5cm(本葉3~4枚)を残してハサミで切り取り収穫します。再び伸びてきたわき芽を収穫することができます。
シュンギクの連作障害
シュンギクには連作障害があります。1年以上シュンギクを栽培していない場所を選んで育てましょう。
シュンギク栽培のポイント

●シュンギクの種は好光性なので覆土は薄めにし、発芽率が低いので多めにまきましょう。
●適切に間引きを行い、株を大きく育てましょう。