カブについて
カブ(蕪)はアブラナ科アブラナ属の野菜です。原産地はアフガニスタン、地中海沿岸と推定され、日本には弥生時代に中国より伝わりました。ダイコンよりもやわらかな食感と甘さが特長で、小カブは家庭菜園でも育てやすい野菜です。
漬物やサラダなどの生食はもちろん、煮込むことでとろけるような食感になり、シチューやスープの食材としても活躍します。また京都の伝統野菜である聖護院カブは最大5キロほどにもなる大カブで、京都の漬物「千枚漬け」の材料としても有名です。
カブには小カブ(金町小カブなど)、中カブ(天王寺カブなど)、大カブ(聖護院カブなど)の品種があります。小カブは種まきから30~50日、直径5cmで収穫、中カブは種まきから50~60日、直径10cmで収穫、大カブは種まきから70~100日、直径15~20cmほどで収穫できます。
カブの栄養素
カブの根の部分の栄養価はあまり高くはありませんが、美容や風邪予防に効果があるビタミンCなどが含まれています。カブの葉の部分には根よりも豊富なビタミンC、ビタミンE、βカロテン、カリウム、カルシウム、鉄などを含んでいます。
カブに含まれる消化酵素
カブにはダイコンなどにも含まれている消化酵素のアミラーゼ(ジアスターゼ)を含んでいます。消化酵素とは食べ物の消化する働きをする酵素で、アミラーゼはでんぷんを分解する酵素です。酵素は加熱に弱いので、生で食べると良いでしょう。
カブ栽培早見表
カブの発芽・生育適温
カブの発芽適温は20~25℃、生育適温は15~25℃です。
カブの種まき
カブの種まきの2週間前に畑に苦土石灰を施し、1週間前に堆肥、化成肥料を畑に施し、深く耕して高畝を作ります。条間20cmでまき溝をつけて、種をスジまきにします。大カブの場合は条間を30~40cmでまき溝をつけます。
カブの間引き
1回目の間引きは本葉1枚の頃、株間が2~3cm間隔になるように間引きます。2回目の間引きは本葉3枚の頃、株間が5~10cmになるように間引きます。最後の3回目の間引きは本葉5~6枚の頃、小カブは株間10cm間隔、中カブは株間20cm間隔、大カブは株間30~40cm間隔になるように間引きます。
カブの追肥・中耕・土寄せ
小カブは栽培期間が短く、元肥だけで育つため、追肥を行う必要はありません。中カブ、大カブは2回目と3回目の間引きとあわせて中耕、条間に化成肥料の追肥、軽く土寄せを行います。
カブの収穫
小カブは種まきから30~40日(直径5cm)、中カブは50~60日(直径10cm)、大カブは70~100日(直径15~20cm)で収穫できます。葉の根元を持ち、引き抜いて収穫しましょう。収穫が遅れるとスが入ったり、実が割れたりするので早めの収穫をしましょう。
カブの連作障害
カブは連作障害を起こさないように、1年以上アブラナ科の野菜を栽培していない場所を選んで育てましょう
カブ栽培のポイント
栽培のポイント
●土は深く耕し、高畝にします。
●カブの成長にあわせ、適切なタイミングで間引きを行いましょう。
●採り遅れると中にスが入るので、早めの収穫を心がけましょう。